活動内容

2018年度の活動レポート

2018年度の活動の一部を、クラス別にご紹介します。
子どもたちはさまざまなフィールドで、元気に、楽しく、そして実りある時間を過ごしました。

プレップクラス

磯の潮だまり

このテーマは、保護者の方(希望者のみ)が参加しました。横須賀市にある「荒崎」の磯で、潮だまりの生き物を中心に観察しました。今回は特にカニに注目しました。子どもたちは観察のやり方を覚え、興味深いようすでカニなどの観察を体験しました。また、「カニの脚パズル」にも取り組みました。春の磯は気持ちの良いところでした。

磯の潮だまりで観察する
サカナの採集

埼玉県蓮田市にある「山ノ神沼」に行き、沼につながる水路でサカナを捕りました。水路の水は茶色で、とてもサカナがいるようには思えません。ところが四つ手網をそっと水路に下ろし、しばらく待ってから素早く網を引き上げると、そこには銀色に光る何匹ものモツゴやギンブナ、タイリクバラタナゴなどが勢いよく跳ねていました!

サカナを網でつかまえる
水生昆虫

あきる野市を流れる「秋川」で水生昆虫を中心に川の生き物を捕り、観察しました。水生昆虫は川の中の石の下にいます。大きな石は持てませんが、子どもたちの拳くらいの大きさの石でも水生昆虫は見つかりました。他にはトンボのヤゴ、エビ、ドジョウ、ヨシノボリなどが捕れました。箱メガネを使って覗いた川底のようすは、とても興味深いものでした。

動物の目と足を調べる
里山のフィールドマップ

東京都あきる野市にある「横沢入」で、生き物の観察をしました。どんなところに、どんな生き物がいるのか、里山のあちらこちらを歩きながら、田んぼや小川を観たり、棚田の奥の小さな池や草原を調べたりしました。何種類もの昆虫、水の生き物、また草花も調べました。そして最後は立派な「フィールドマップ」が完成しました。

里山のフィールドマップ

プライマリークラス / ミドルクラス / アドバンスクラス

海の食物連鎖

三浦半島、横須賀市にある「荒崎」の磯で、子どもたち専用の小型のプランクトンネットを使って海生のプランクトンを採集しました。 海中を見ただけではプランクトンはわかりませんが、専用の網を使えば採れるのです。採れたものは顕微鏡でじっくりと観察し、海におけるプランクトンの役割を考えました。

浜辺の漂着物
食べる海藻、食べない海草

三浦半島の数カ所の磯と砂浜の海岸で、同じ読み方でも生物としての特徴が大きく異なる 「海藻」と「海草」を採りました。これらは見た目がまったく異りますが、同じ植物の仲間です。海草は陸上の草と同じ緑色をしていて、海藻は褐色のものが多いです。海藻の一つ、褐色のワカメをわかした湯の中につけると...なんと一瞬で、草と同じような鮮やかな緑色に変わることを観察しました。

磯の生き物
新生代の化石

埼玉県秩父の小鹿野町にある、通称「ようばけ」の下の川原で新生代の化石を探しました。通常、化石は岩をハンマーなどで割って探しますが、ここではほとんどその必要はありません。川原に転がっている石を、ていねいに観ていけば見つかるのです。初めての1年生が、5個6個と化石を見つけました。化石はおもにカニや二枚貝、サカナのウロコなどでした。

フズリナ化石の発掘
川の生態

あきる野市を流れる「秋川」一帯で川の生き物を探し、生活の場所の違いによる生き物の特徴などを観察しました。生き物を探した一帯は、川の流れが一部で速くなっています。川底を箱メガネで覗くと、多数のヨシノボリが石の表面でじっとしているのが見えました。泳がないのです。水に流されないヒミツは、腹にある吸盤であることが観察でわかりました。

渓流の生き物
昆虫採集

群馬県の伊勢崎市にある、関東で最大の昆虫専門の施設「ぐんま昆虫の森」に行きました。ここでは、自由に網を振って昆虫を追いかけることができます。ただし、持ち帰りは禁止です。このテーマは昆虫採集が目的ではなく、採集などの体験を通して昆虫という、ある意味ですごい生き物への関心をもっと深めてもらうことにありました。

里山の野鳥
コケとシダと地衣類

静岡県裾野市の「十里木高原」でコケとシダ、そして地衣類を探し、一部のものは採集して持ち帰りました。子どもたちの多くはコケもシダも知っていますが、地衣類はほとんど未 知のものでした。地衣類は「これが生きている」 と言われても、すぐには信じられないような姿をしていますが、知れば知るほど興味深いものであることがわかりました。

フィールドサイン