活動内容

2014年度の活動レポート

2014年度、わたしたちはさまざまなフィールドで活動してきました。子どもたちは多様な自然との出合い、ふれあいを大いに楽しみながら、体験を通して貴重な「まなび」の機会を数多く持つことができました。
その様子の一部をご紹介します。

プレップクラス

磯の潮だまりで観察する

三浦半島・荒崎の磯で、おもに潮だまりの生き物を中心に観察を行いました。潮だまりではカニ、ヤドカリ、イソギンチャク、ハゼなどの小魚、巻き貝などが観られます。ただし、騒がしいと生き物は隠れてしまうので、観察のやり方を覚え、みんな静かにじっとして、真剣な表情で生き物たちを見つめていました。春の磯は気持ちの良い風が吹いていて、楽しい一日を過ごせました。

磯の潮だまりで観察する
サカナを網でとる

埼玉県蓮田市にある、「山ノ神沼」に行きました。沼や近くの水路の水は茶色に濁っているので、そこにサカナがいるようには思えません。でも、四つ手網を入れて数分間、じっと待ってから素早く網を引き上げると…そこには銀色に光る何匹ものサカナが勢いよく跳ねていました。みんな興奮が収まりません。生き物を捕まえるのは、本当におもしろいのです。

サカナを網でつかまえる
里山の生き物フィールドマップをつくる

東京都あきる野市にある、「横沢入」で生き物の観察をしました。
どういうところに、どんな生き物がいるのか、里山のあちらこちらを歩きながら、田んぼの横の小川を観たり、棚田の奥の小さな池や草原を調べたりしました。トンボやチョウなどの昆虫、タニシ、ドジョウ、カワニナなどの水の生き物、また草花も調べました。みんな、すてきな「フィールドマップ」ができました。

里山の生き物フィールドマップをつくる
昆虫採集

神奈川県の、丹沢に行きました。チョウやトンボを採りましたが、この日の活動の目的は昆虫の採集だけではなく、採った昆虫を正しい方法で標本にすることです。採った昆虫を虫かごにたくさん入れて、結局は死なせてしまうことが多いのですが、大切な「いのち」は無駄にしない、ということを知るためにも、昆虫を1匹だけ選んで、長く残せる正しい方法で標本にしました。

昆虫採集
川原で石を集める

神奈川県の西にある、酒匂川の川原に行きました。ここではおもしろい石が見つかります。それは、富士山と丹沢の石です。それぞれの石の由来や見た目の特徴を知り、それらの石を川原でさがしました。鮎が泳ぐ川の近くで見つかる石は泥の汚れもなく、とてもきれいです。集めた石は名札を付けて標本にしました。また変わった形の石には絵を描いて、ストーンアートを楽しみました。

川原で石を集める

プライマリークラス / ミドルクラス / アドバンスクラス

貝の標本作り

神奈川県の三浦半島にある、和田長浜の海岸で貝殻を集めました。ここは広い砂浜一面に、貝殻が見られるところです。たくさんありすぎて目移りしてしまい、選ぶのに苦労するほどでした。集めた貝殻はきれいに洗って名前を調べ、コルクボードに貼り付けて標本にしました。1つひとつの貝を見ると、貝は本当におもしろい、興味深いものであることが実感できました。

貝の標本作り
恐竜化石を発掘

恐竜の化石は簡単には見つかるものではありませんが、期待を持ってチャレンジしました。これまでに関東地方で恐竜化石が見つかったところは1か所しかありません。群馬県の神流町です。活動では神流町の施設で恐竜のことを学び、化石のレプリカも造りました。また、近くの山の中で恐竜化石をさがしました。残念なことに恐竜は出ませんでしたが、二枚貝や巻き貝の化石を発掘することができ、とても楽しい時間をすごせました。

恐竜化石を発掘
プラナリアとカゲロウ採集

水のきれいな川の石の下には、たいてい水生昆虫であるカゲロウなどの幼虫が見つかり、同じところにはプラナリアもいます。プラナリアはからだを半分に切られると、なくなった部分が元のように再生して2匹になる生き物です。このプラナリアを中心に水生昆虫をさがしました。見つけたプラナリアは家に持って帰り、しばらく飼育しました。その後、プラナリアを切る実験にも取り組みました。

プラナリアとカゲロウ採集
砂金と砂鉄をさがす

日本で一番、砂金が採れると言われている埼玉県の荒川で活動しました。砂金を採るときには砂鉄も一緒に採れます。夏の川原は暑かったのですが、子どもたちは「一攫千金?」を夢見てがんばりました。このテーマのねらいは物質の比重を知ることでしたが、子どもたちの目はどうしても「金」に向かいがちでした。結果はというと……。

砂金と砂鉄をさがす
大気圧を感じる

富士山の五合目に向かいながら、いくつかのポイントで高度や気圧、気温を測り記録をとりました。最後が五合目で、そこは2400 メートルありました。東京と富士山の五合目とでは、大気圧に大きなちがいがあります。それが計測の結果や実験で確かめられました。袋をふくらませたり、アルミの空き缶をへこませたり、目に見える実験はおもしろく、大気圧の原理がよくわかりました。

大気圧を感じる
土壌動物を調べる

ふだんは見ることはありませんが、土の中には大切な役割を持ったたくさんの小さな生き物がいます。ムカデやゲジ、ヤスデはちょっと気持ち悪い印象がありましたが、これらも含めてミミズやダンゴムシがわたしたちの役に立っていることを知りました。また、ただの土と土壌のちがいも知りました。さらに、どうして土の中に住むのかも考えてみました。

土壌動物を調べる